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マリー・アントワネット

ステレオタイプの歴史観を
現代の視点で描き直すってアプローチは
そんなに珍しいものでもない。

大島渚あたりは、「御法度」で
“新撰組はホモ野郎だらけ”
みたいに描いているし。

こういう作品は、創作視点が決まった時点で
作品として粗方出来上がっちゃってる気がする。

特に今回は、“ソフィア・コッポラ”が
歴史的にも、“奔放で有名な王妃の生活”を
“キルスティン・ダンスト”を
キャスティングして撮るっていうんだから、
“蜷川実花”が“江戸遊郭”を
“土屋アンナ”をキャスティングして撮るのと
同じぐらい中身がうかがえる。

いつものごとく、叙情的な映像を駆使して
さぞかし、ポップでファッショナブルで
キュートに描いてくれるのだろうと想像できる。

だけど、本作は想定してたより出来がいい。

作品コンセプトやビジュアル表現に偏らず、
主人公の心の動きを繊細に伝える力が
あるからだと思う。

台詞にしちゃうと安っぽくなる事を
表情、イメージ、間でうまく表現していて、
“映画でしかできない伝え方※”を
熟知している印象。

 ※北野武がインタビュアーに
  「今回の映画ではどんなことを
   伝えようと思われたのですが?」
  と聞かれて
  「ここで話せるくらいなら
   わざわざ映画なんか撮らねーよ。
   バカヤロー!!」って言ってた。

歴史背景が分かってると
製作者の深い意図が見えてくるので
一層、楽しめるのでは。

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